" />
昭和から平成に変わりはや27年、
その頃に生まれた方ももう27歳。
おばあちゃんの家になら襖があったかも…?
もしかしたら襖や障子の有る暮らしを体験していない世代かもしれません。
住宅建築における仕切材として長年重宝されてきた襖。
あらためてその存在価値に気付く時…
秋の夜長、まずは先人が語る当時にタイムスリップしてみませんか?
襖の良さ、古来からの日本の住宅の良さを感じられるオススメの2册です。
ブルーノ・タウト著「日本の家屋と生活」
戦前の1933年(昭和8年)から3年半滞在したドイツの建築家。日本の昔ながらの住宅に夫婦で住み、襖の暮らしを体験し、自身の審美眼と本質を見極める力で綴っている。外国人のタウトがまるで現代日本人の私のように、私自身がタイムスリップししている感覚になる。襖も見所の1つになっている京都「桂離宮」を世界に始めて紹介した人物。
谷崎潤一郎著「陰翳礼讃〜いんえいらいさん」
日本の伝統美を語る有名な短編随筆(昭和8年)。建築デザインを学ぶ者の必読書と言われ、学生時代に一度読むも、あまりピンと来ず本棚へ仕舞い込んだ。それから約20年、私は住宅インテリアの現場を経験し、再び読んでみた。陰影の表現の美しさに心揺さぶられ、日本家屋・文化への再発見の連続。電灯の無い時代の美意識と、西洋化する日本の変化。「あ、これだったんだ」と妙に納得し、新しいこの仕事にのめり込んでいけた気付きの1冊。
TEAM NEXT 小川